AGA治療薬の副作用・主な症状と防ぐためのポイント

AGA専門クリニックでは、飲み薬のプロペシアとミノキシジル外用薬を併用する治療が行われることが多いです。医師の指導下で服用・使用していても、やはり副作用が心配という方もいらっしゃるのではないでしょうか。症状から発生の可能性まで、AGA治療薬の副作用について解説していきます。防ぐためのポイントについても押さえておきましょう。AGA治療薬と副作用副作用とは、ある効果を期待して治療を行った場合に、期待以外の作用が起こることで、主作用とは別の好ましくない作用を指すのが一般的です。

起こる原因はさまざまで、くすりの性質による場合もあれば、間違った使い方や患者さんの体調により起こることもあります。

【薬物性肝障害】

薬は肝臓で代謝されることが多いため、どんな薬にも肝機能障害が起こる可能性があります。AGA治療薬を服用する場合には、事前に血液検査などで肝機能の数値をチェックしておきましょう。

【AGA治療薬の副作用】

AGA治療薬には飲み薬と塗り薬の2つタイプがあり、国内で認可されているのは次の3種類です。

・内服薬:プロペシア、ザガーロ
・外用薬:ミノキシジル

AGAは、男性ホルモンの一種ジヒドロテストステロンが原因で起こる症状です。ジヒドロテストステロンは体内のテストステロンが5αリダクターゼと呼ばれる還元酵素と結びつくことで作り出される物質で、脱毛のサイクルを早める作用があります。そのため、髪が十分に成長する前に抜けてしまい、AGAが進行するのです。

プロペシアやザガーロには、5αリダクターゼの働きをブロックし、ジヒドロテストステロンの産出を抑えて、脱毛の進行を防ぐ作用があります。これらの薬を服用すれば男性ホルモンの量が減るため、男性機能が低下する可能性がありますので注意が必要です。

【医療品副作用被害救済制度】

このように医薬品には副作用のリスクがあり、時には重篤な健康被害が生じる可能性も捨て切れません。そのため、薬を服用して健康被害が生じた場合には、「医薬品副作用被害救済制度」と呼ばれる国の救済制度が設けられています。

ただし、救済の対象となるのは国内で認可された薬に限られ、個人輸入の薬で健康被害があっても対象とならないので注意しましょう。AGA治療薬で副作用が出やすい理由どのような医薬品にも副作用の可能性はありますが、特にAGA治療薬で出やすいのには理由があります。

実は、プロペシアやミノキシジルは、もともと別の病気を治療する目的で開発されたもので、使用した患者さんに脱毛症の改善効果が認められたためAGA治療に転用された経緯があります。そのため、AGA治療薬は男性型脱毛症に効くだけでなく、他の作用が表れやすいのです。

例えば、高血圧の治療薬として開発されたミノキシジルには血圧を下げる作用があります。そのため、副作用として動悸やめまい、頭痛など低血圧の症状が表れる可能性があると言うわけです。プロペシアの副作用プロペシアはフィナステリドを主成分とする飲み薬で、もともとは前立腺肥大の治療のために開発されたものです。AGAの原因となる男性ホルモン「ジヒドロテストステロン」の産生を抑える効果があります。

 

【プロペシアの副作用】

【男性機能に関する症状】

プロペシアの服用は男性ホルモンに影響を与えるため、男性機能が低下する可能性があります。主な症状としては、次のようなものが挙げられます。

・性欲の減退
・勃起機能の低下
・精子量の減少

性欲や勃起機能については心理的な側面も大きいため「EDになるのではないか」と心配し過ぎるのも問題です。服用を決めたら、注意しつつも気にし過ぎないことが大切だと言えるでしょう。

精子への影響については、精液の量が減ったり濃度が下がったりするだけでなく、精子の運動が鈍くなったり形が異常になったりする可能性も指摘されています。ですから、妊娠を望んでいる場合には、1ヶ月以上、できれば3ヶ月以上の休薬期間を設けるのが安全と言われています。

この他に、男性ホルモンが減ることで、乳房が張る・ふくらむなど身体が女性的になる可能性も考えられます。

【女性の副作用に注意】

プロペシアはAGAの治療薬なので、女性が使用しても効果がありません。特に、妊娠中の女性が服用した場合は、胎児が男の子だった場合に生殖器に影響が出る可能性があります。また、触るだけでも皮膚から吸収されてしまうため、くれぐれも注意しましょう。授乳中の女性も同様です。

子供や二十歳未満の男性もプロペシアの処方が禁じられています。

【肝機能障害】

肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれ、何らかの問題が起こっていてもはじめのうちはほとんど自覚症状がありません。しかし、そのまま放っておけば、病気になってしまうこともありますので、長期的に薬を服用する必要があるなら注意しましょう。

肝機能障害が起こっているかどうかは、血液検査をすればわかります。そのため、服用前はもちろん、定期的に血液検査を行っている専門クリニックも多いです。健康診断の数値に変動があった場合には、すぐに医師に相談するようにしましょう。

【前立腺がんを見逃す可能性】

プロペシアには男性ホルモンを抑制する効果があるため、前立腺がんの腫瘍マーカーの数値が下がってしまうことがあります。そのため、血液検査を受けても、前立腺肥大やがんを見落としてしまう可能性があるのです。

健康診断を受ける際には、プロペシアを服用していることを事前に伝えるようにしましょう。

【アレルギー症状】

プロペシアには有効成分フィナステリド以外にも、コーティングや着色などの目的でさまざまな添加物が配合されています。これらの成分が体に合わない場合には、じんましんなどのアレルギー症状が出ることがありますので、アレルギー体質の方は注意しましょう。

【うつになる可能性】

プロペシアには男性ホルモンを抑制する働きがあるため、ホルモンバランスが乱れ、だるさや倦怠感を感じる人もいます。さらに、神経活性ステロイドと呼ばれる人間を前向きにする物質を減少させる働きもあるため、集中力が続かなかったり、なんとなく気分が重いなど、うつの前兆のような症状が見られることもあります。

しかし、いずれも「気分」の問題であり、必ずしもプロペシアの服用が原因と言い切れないことが多いので、気にし過ぎないことも大切です。たびたび起こるようであれば、医師に相談してみましょう。

【ジェネリックの副作用】

ジェネリックとは、特許の切れた先行医薬品と同じ成分を使って作られる後発医薬品のことです。有効成分や効き目が先行医薬品とほぼ同じであるにもかかわらず、価格が安いため人気があります。

プロペシアは、国内外で数多くのジェネリック医薬品が販売されていますが、国内大手メーカーが製造し厚生労働省の認可を受けたものから個人輸入のものまで、その品質はさまざまです。いずれも有効成分フィナステリドを主成分としているため、プロペシアと同じ副作用が起きる可能性があります。

【ポストフィナステリド症候群】

フィナステリドを主成分とする薬には、服用をやめたあとも、副作用が残ってしまう可能性が指摘されています。「ポストフィナステリド症候群」と呼ばれるもので、海外ではポストフィナステリド症候群に悩む人たちをサポートする動きも出始めているほどです。

ポストフィナステリド症候群の症状はプロペシアの副作用とほぼ同じですが、正式な調査が行われておらず、中にはプロペシアと関係のないものも含まれている可能性があります。ですから服用する際には、ポストフィナステリド症候群という副作用が存在するということを理解しておきましょう。

【発症率は極めて低く2%以下】

プロペシアについては、医師の診断を受けたうえで処方されていることもあり、副作用の発症率は2%以下と低いです。ただし、飲んでいて異常を感じた場合には、すぐに服用を中止して、医師に相談するようにしてください。ミノキシジルの副作用ミノキシジルは血管拡張・血行促進作用のある成分で、AGA治療薬には外用薬とミノキシジルタブレットと呼ばれる内服薬の2種類があります。

他の薬とは異なり、男性ホルモンを抑止する作用はなく、血行を改善することで発毛を促す点が特徴です。

AGA治療では、プロペシアとミノキシジル外用薬を併用し、男性ホルモンの抑制と発毛の両面からアプローチするのが効果的だと言われています。

【ミノキシジル外用薬の副作用】

ミノキシジル外用薬の使用で起こる症状は、頭皮のかゆみやかぶれなど、皮膚系疾患がほとんどです。ミノキシジルが肌に触れると、ニキビや肌荒れが起こることもあります。肌の弱い人は注意するようにしましょう。

【内服薬は体毛が濃くなることも】

国内では、外用薬のみがAGA治療薬として認可されています。しかし、クリニックの中には、医師の判断でミノキシジルタブレットと呼ばれる内服薬の処方を行うところもあります。

ミノキシジルはもともと高血圧治療のために開発された薬で、血圧を下げる作用があるため、心臓機能に問題がある場合や低血圧症、重度の貧血などの症状がある人には処方されません。

ミノキシジルタブレットには、動悸、めまい、頭痛など低血圧の症状が表れる可能性があるほか、頭髪だけでなく体毛も濃くなる例が報告されています。

【発生可能性は数%】

ミノキシジル5%外用薬の副作用発生率は、8%から9%前後です。
外用薬とタブレットでは、副作用の症状に違いがあります。どちらにしても、異常を感じたらすぐに服用を中止し、医師の指示を仰ぎましょう。ザガーロの副作用ザガーロはデュタステリドを主成分とする内服薬で、プロペシア同様、AGAの原因物質ジヒドロテストステロンを抑制する効果があります。

【サガーロの副作用】

ザガーロの治療効果はプロペシアの約1.6倍と言われ、プロペシアの効かない人にも効果が見られる場合があることから、次世代のAGA治療薬として注目を集めています。

【男性機能に関する症状】

ザガーロにはプロペシア以上に強力な男性ホルモン抑制効果があり、プロペシア同様、男性機能が低下する可能性があります。
効果が強力なため成分が体内に残りやすく、子作りの場合には6ヶ月程度の休薬期間を設けることが必要です。

また、動悸やほてりなど女性の更年期に似た症状や、体型がふっくらするなどの症状が出ることもあります。

【発症率は1割前後】

ザガーロの副作用発生率は約1割程度と言われています。副作用を防ぐためのポイントAGA治療薬による副作用を防ぐためには、次のようなポイントがあります。

・病院・クリニックで処方を受ける
・正しい方法で服用・使用する
・冷静に自己観察する

【病院・クリニックで処方を受ける】

プロペシアやザガーロなど、男性ホルモンに影響を与えるAGA治療薬はリスクもあるため、専門クリニックで診察や検査を受けた上で処方するのが原則です。もし副作用の症状が起こった場合にも、適切に対処してもらえます。

通販などで認可されていないAGA薬を入手することも可能ですが、個人輸入の医薬品は品質もバラバラで、健康被害が起きた場合、救済の適用を受けられません。万が一のことを考えて、AGA治療薬は病院・クリニックで処方してもらいましょう。

【正しい方法で服用・使用する】

AGA治療薬に限らず、医薬品というのは用法・用量を守り、正しい方法で使うことが大切です。AGA治療薬以外の薬やサプリメントなどを服用している場合には、飲み合わせが問題になることもありますので、事前に必ず医師に相談しましょう。

【冷静に自己観察する】

AGA治療を始めると、最初のうちは一時的に抜け毛が増えることがあります。この症状は、薬の効果で弱っている毛が抜けるためで、その後に健康な髪の毛が生えて来るのです。初期脱毛と呼ばれる症状は副作用と間違えやすいため、注意する必要があります。不安に感じた場合には、自己判断で薬をやめるのではなく、医師に相談するようにしてください。

この他にも、「いつもと違う」と感じたら、医師に相談するようにしましょう。AGA治療は、効果が出るまでに平均で6ヶ月ほどかかると言われています。
また、効果が出てからも、髪の毛が増えた状態をキープするためには、継続して使用する必要があります。長期間にわたり服用することも多いので、少しの異常も見逃さないことが大切です。

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