
MoneyToken(IMT)ミートアップ「マネートークンと金融の未来を語る会」参加レポート
この記事はCOIN OTAKUからの転載によるものです。
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Contents
ロジャーバー氏&藤本真衣氏も参加!MoneyTokenミートアップ開催
仮想通貨を担保にした融資サービスを開発中の マネートークン(MoneyToken)のCEOが登壇したミートアップ が開催されました。
仮想通貨界隈で人気のあるロジャーバー氏が顧問に就いていることもあり、同氏を交えたパネルディスカッションも行われるなど、大いに盛り上がった会となりました。
暗号通貨に関する話題だけでなく「金融の未来を語る」というタイトルからわかるように、 金融市場全体を俯瞰した視点からの話 は大変興味深いものでした。
コインオタク伊藤による独占インタビュー!
会に先立ち、コインオタク伊藤がCO-FOUNDERのジュローム氏とCMOのアレックス氏に独占インタビューをする機会をいただきました。
以下に主だった質問とその回答を挙げます。
なお、プレゼンテーション内容と重複することもあります。
プロジェクト概要をざっくりというと
一言で言うならば、 仮想通貨を担保に法定通貨を利用者に貸すプラットフォーム であります。
特に日本は世界水準に比べて仮想通貨の利益確定後の雑所得に対する税率が最大55%と高くなっています。
古くからの仮想通貨保有者で大いに資産を形成した人はそれを現金化することに困っています。
このプロダクトは法律外の取引所のような役割を果たします。
ユーザーへはどのようにアピールしたいのか
このプラットフォーム上では借り手にも貸し手にも簡単になれます。
暗号通貨と法定通貨の互換性はまだまだ不十分 であるため、個人が自在にローンを組める環境を提供していきたいということです。
ユーザーにはどのように使ってほしいのか
貸し手と借り手の双方に良いサービスであります。
特に、 借り手にとっては長期で資産を寝かすメリット があると考えられます。
今すぐお金(法定通貨)が必要である時に便利なプラットフォームとなれるように努力していきたいということです。
各国の法整備についてはどのように考えているのか
仮想通貨に関する規制は各国でまちまちでありますが、今の段階で言えばこのプラットフォーム上での借り手は事実上は利益確定をしているわけではありません。
したがって日本における売却益による所得税には加算されません。
取り扱い通貨のバリエーションはどれくらい拡大させるのか
有名どころのビットコインやイーサリアムなどはもちろんのこと、 取引所に上場するのと同じ要領で今後も増やしていきます 。
その判断基準となるのはやはり時価総額ランキングとなりそうです。
それだけ世界的な需要と流動性があるトークンから順番に入れていくことになるでしょう。
このプラットフォームがメジャーになれば、大手取引所への上場や世界格付け並みの注目度も得られるかもしてません。
日本人ユーザーへのメッセージを
前述の通り日本は世界でも有数の高税率国家であるため、その節税対策の助けになれば幸いであるとしています。
また、仮想通貨に興味関心はあるがどうしても リテラシーの面で後れを取ってしまっている人にとってもわかりやすいプラットフォーム になっています。
主要な法定通貨は価格が安定しているため、安全な取引ができます。
貸し手にも魅力あるサービスを展開していくとしました。
ジェローム氏による「仮想通貨資産 種類と性質」
まずはじめに登壇したのは、マネートークンの代表を務めていらっしゃるジェローム氏です。
仮想通貨に限らず、通貨全体を通して種類とその性質についてわかりやすく解説されていました。
従来の法定通貨と同じようにその定義づけとして、保有・経済利益への変換・価値の保存ができます。
しばしばコインとトークンが同一のものとして扱われていますが、ここでは投機物としてのコインとその有用性を分けて捉えられています。
このグラフで示されているように、仮想通貨(コイン)の価格変動は激しく大きな問題となっています。
仮想通貨市場のボラティリティが高い中、ステーブルコインという価格の安定した通貨が注目されています。
アレックス氏による「ブロックチェーンを活用した金融サービスの未来」
続いて、COOのアレックス氏による「ブロックチェーンを活用した金融サービスの未来」というタイトルのプレゼンが行われました。
ブロックチェーンのシステム上での役割については、初心者には難しく感じることがあるのでこうした簡潔なまとめは非常にわかりやすいですね。
ブロックチェーンが世の中でどのように使われているのかの例が挙げられています。
AIと並行してこれからの私たちの生活にどう組み込まれていくのか楽しみですね。
身の回りにある主な金融サービスの例です。
こうして列挙されると意外にも 多くの場でブロックチェーンが活用される可能性がある ように感じます。
日頃から利用している銀行業の仕組みを可視化したものです。
こうした図からは以下の疑問が浮かび上がります。
銀行が仮想通貨を取り扱わない理由としてよく言われるのは、分散型システムであるために銀行というシステムが不要であるということです。
しかしながらここでは以上の5つの観点からいまだに銀行が仮想通貨を導入していないとしています。
遠い未来にやって来るだろうと思われていた仕組みが今まさにやってきました。
イーサリアムなどに搭載されている スマートコントラクトを使って、担保と貸付が容易にできる ようになりました。
マネートークンの貸与サービスにブロックチェーンが適している理由が6点挙げられました。
ロジャーバー氏×ジェローム氏×アレックス氏のパネルディスカッション
ミートアップの中の一つのコーナーとして、仮想通貨界の第一人者ロジャーバー氏を交えたトークセッションが行われました。
今現在とこれからの仮想通貨の発展についてそれぞれが意見を述べていました。
仮想通貨を取り巻く環境は今後どうなると思うか
ロ:スマホがあれば仮想通貨を保有できるというのは魅力です。今はボラティリティが大きいけど、これから時価総額も上がっていくと考えられます。
ア:銀行などの 貸付システムは実はここ30年くらい変わっていません 。これを変えるのは仮想通貨であり、ブロックチェーンです。
ジ:そもそも現在のボラティリティについては良い面と悪い面があります。メジャーな通貨に関しては安定していくのではないかと思います。仮想通貨やブロックチェーンが銀行システムを変えてほしいなと思います。
将来展望に対しての障害にはどう向き合うか
ロ:一つはユーザーのリテラシーが低いので高めていきたいですね。そして法定通貨との互換性が問題になっているので、もっとスムーズにしたいです。理想は 仮想通貨から戻したいという人を減らしたい です。
ア:普及と規制に問題があります。その解決策は教育であると言えるでしょう。新しいプロジェクトに触って議論して、もっとオープンなコミュニティにし、みんなでサポートし合えば規制も変わってくるはずです。
ジ:リテラシーの高い人ばかりの仮想通貨コミュニティは問題であります。ユーザーにとって法定通貨並みの利便性を求めていかなくてはなりません。
欧米のICO事情をどう捉えているか
ジ:アメリカやヨーロッパにはICOコミュニティがたくさんありますね。そしてどこでICOを行うのかという問題があります。エストニアやリトアニアなどの仮想通貨に対してフレンドリーな国がいいでしょう。かつてはスイスも人気でしたが、規制が強くなってしまいました。 米サンフランシスコは技術と投資の面でハブ となっています。