マンダム、染料「塩基性青124」に毛髪は染まり、皮膚は染まりにくい特性を発見~使い心地の良いヘアカラーリンス開発への応用~

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​株式会社マンダム(本社:大阪市、社長執行役員:西村元延 以下マンダム)は、快適にお使い頂けるヘアカラー製品の開発に取り組んでいます。
ヘアカラー製品のひとつに自宅で手軽に使用できる「ヘアカラーリンス(※1)」があります。ヘアカラーリンスには塩基性染料(※2)が使用されますが、染色性を高くするために染料を多く配合すると、皮膚も染まってしまうという課題がありました。今回、塩基性染料のひとつである「塩基性青124」に「毛髪は染まり、皮膚は染まりにくい」という特性があることを見出しました。「塩基性青124」は皮膚が染まりにくいため、製品中でその配合量を上げることができます。その結果、「塩基性青124」を応用したヘアカラーリンスは、染色性を維持したまま、従来品より放置時間を短縮することができるようになりました。
1. 毛髪は染まり、皮膚は染まりにくい染料の探索
白髪染め用化粧品に使用される染料にはいくつかの種類がありますが、その中でもヘアカラーリンスには、塩基性染料が多用されます。塩基性染料の中でも、特に、青色の染料は毛髪をより暗く染める効果が高いため、その選定は非常に重要です。しかし、青色染料を多量に配合すると、毛髪だけでなく手や顔等の皮膚も染まってしまいます。
そこで、皮膚が疎水性であることに着目し、より親水性の高い染料は皮膚に浸透しにくいと考え、マンダムの安全性基準を満たす染料の中で親水性の高い染料を探索しました。その結果、「塩基性青124」に、毛髪は染まり、皮膚は染まりにくい(皮膚染まりは簡単に洗浄できる)特性を見出しました(図1)。

2. 「塩基性青124」の毛髪・皮膚に対する浸透性評価
毛髪に対する浸透性は、染毛後のヒト白髪を斜めに切断し、光学顕微鏡で観察することにより評価しました(図2)。断面を観察した結果、当社従来品に配合の青色染料と同様に毛髪表面付近に染料が浸透していることが分かりました。
皮膚への浸透性は、表面を染色した培養皮膚を縦に切断し、光学顕微鏡、及び、TOF-SIMS(※3)を用いて評価しました(図3)。当社従来品に配合の青色染料と比較すると、「塩基性青124」は皮膚内部へは浸透していないことが分かりました。

 

3. 「塩基性青124」を製品へ応用
「塩基性青124」の持つ「毛髪は染まり、皮膚は染まりにくい」特性を応用したヘアカラーリンス試作品を作製し、当社従来品と比較しました。その結果、従来品では5分であった放置時間を、試作品では3分に縮めても従来品と同等の染色性を持ち、且つ、皮膚への染まりが抑えられていることが確認できました(図4)。

今後、「塩基性青124」を製品に応用していくとともに、生活者に快適にお使い頂けるヘアカラー製品の開発を継続し、技術の進化、深化を図ってまいります。

※1 ヘアリンスとして使用することで徐々に白髪が目立たなくなる化粧品で、シャンプー後に塗布し、数分間放置した後、洗い流します。
※2 プラス電荷を持つ染料で、毛髪表面付近に染着する特性があります。
※3 TOF-SIMS(Time-of-Flight Secondary Ion Mass Spectrometry飛行時間型二次イオン質量分析法)
試料にイオンビームを照射し、試料表面から放出されるイオンを検出して、ターゲット分子の存在を特定する分析方法です。試料表面にターゲット分子と近い質量の物質が存在する場合は、ノイズとして画像に現れる場合があります。

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